体が喜ぶ春野菜

どう食す?旬のそら豆
芽吹きの香りや新緑色で食欲をそそる春野菜。四季菜市場にも毎日農家さんからたくさんの春野菜が届いています。なかでも春もたけなわのこの時期にこそ、ぜひ味わいたいのがそら豆です。このそら豆、天に向けて実ることから名が付いたとか。原産地は西南アジアや北アフリカなど諸説あり、約4000年前のエジプトのピラミッドからも出土したほど歴史の古い野菜です。日本へは8世紀に渡来したとされ、現在は豆約3cm(一寸)の一寸系品種が広く流通しています。大きなサヤから2〜4個顔出す仲良し兄弟のような愛らしいルックス。茹で上げの甘みやホクホク感が魅力です。太陽の恵みをいっぱい受けた露地栽培の国産そら豆は3〜6月が旬。5月頃からが出荷の最盛期です。
栄養面では整腸作用のある不溶性食物繊維が豊富。高血圧予防によいとされるカリウムのほか貧血予防に葉酸や鉄、血液中のコレステロールを減らすレシチンなども含みます。
そら豆の選び方はサヤがきれいな緑色で均一にふくらみ、弾力のあるものを選びましょう。新鮮なものはうっすらとうぶ毛が付いています。豆は空気にふれると鮮度が落ちるのでサヤ付きのものがおすすめ。持ち帰ったらポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。「そら豆の旬は三日間」と言われるほど短いので、早めに食べましょう。茹で豆の保存は冷蔵で2日以内、固く茹でれば冷凍で長期保存も可能です。
調理方法は茹で、揚げ、炒め、煮、スープ料理など様々。ポピュラーな塩茹では「お歯黒」と呼ばれる豆の黒い部分に包丁で切り込みを入れ、たっぷりの湯に塩を入れて約1分半〜2分半茹でれば完成。特有の香りを和らげるには湯に酒を入れます。おいしく仕上げるコツは3つ。調理する直前に豆を取り出すこと。茹で過ぎないこと。冷水につけると水っぽくなるので茹で上がりはザルに取って自然冷却すること。ちなみに、そら豆の薄皮は食べられて食物繊維も豊富ですが、食感をよくするために茹でた後にむくことが多いようです。
さあ、こんなに簡単調理でおいしく、春を演出できる旬のそら豆。さっそく今晩のおかずに加えてみませんか?
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